第4回映画のまち調布賞。
2019年から始まり、4回目を迎えました。
この賞は、主に映画制作現場を支える技術者や製作会社といった「映画のつくり手」に贈る賞です。
受賞式は、2月26日に二年ぶりの有観客開催で、シアタス調布スクリーン10で行われました。
司会は、お馴染みの俳優の金児憲史さん(元石原プロ)と奥様の楊原京子さん。
開会宣言は、シネマフェスティバル名誉会長 長友貴樹さん(調布市長)。
応援キャラクターのガチョラも登場。
ミス調布の2人も花を添えました。
賞は以下の通りです。(敬称略)
作品賞 『花束みたいな恋をした』
撮影賞 鎌苅洋一(『花束みたいな恋をした』 )
照明賞 平山達弥(『ヤクザと家族 The Family』)
録音賞 加藤大和(『花束みたいな恋をした』)
美術賞 橋本創(『るろうに剣心 最終章 The Beginning』)
編集賞 上野聡一(『浅田家!』)
功労賞 根岸誠(東映デジタルラボ(株)テクニカルアドバイザー)
作品賞『花束みたいな恋をした』
京王線、調布を舞台にあるカップルの時の流れを描いた傑作です。
代表で土井智生プロデューサーが登壇。
土井裕泰監督からはコメントが寄せられました。
劇中で主人公のイラストを担当した朝野ペコさんも、お祝いに駆けつけていました。
各受賞者のコメントはこちらをどうぞ。
https://chofucinemafestival.com/contents/2022/20895
特筆すべきは、功労賞の根岸誠(東映デジタルラボ(株)テクニカルアドバイザー)さん。
フィルム現像、オプチカル処理(フィルムで撮影した映像に合成加工をする。特撮で多用されている)などの業務全般を担当。フィルム時代からデジタルへの時代の推移を現場で見てきた映像業界の生き字引のような方です。文化庁映画賞も受賞されています。
「調布で50年、フィルム現像等の仕事に携わってまいりました。現在はリタイヤしましたが、テクニカルアドバイザーとして仕事をしています。フィルムとデジタルの間をいかに融合させていくかが課題です。」
これからも技術者として後進の育成等、まだまだがんばっていただきたいと思いました。
最後に、映画のまち調布 シネマファスティバル実行委員長の佐伯知紀さんからご挨拶があり
「今回『花束みたいな恋をした』が作品賞を受賞しました。
調布産であるが、決して身びいきではない。それを言及するため、公開当時に私がキネマ旬報に書いた記事を読ませていただきます。」
と話され、『時の気配をまとった繊細な作品。今後、青春映画の名作として残っていくであろう。』と絶賛されていました。
それを証明するかのように、主演した菅田将暉さんが、第45回日本アカデミー賞話題賞・俳優部門をその熱演を評価され受賞しました。
最後に、
「現在、たづくりの北ギャラリーで『調布地区にて発見された映画資料でみる映画のスタッフワーク』を展示しています。今後も記録として残していきたい。」
というコメントで締めくくってくれました。
他にも、期間中にたくさんの展示・イベントが調布市文化会館たづくりで開催されています。
◯『CINE_WORKS展-映画制作の世界-』(1階エントランス ~3/6)
◯『映画イラストレーター宮崎祐治 調布映画地図展』(展示室 ~3/27)
ぜひこの機会に映画の世界に浸ってください!
(矢ヶ崎雅代)